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お子さんの歯肉炎について
子供の歯肉の状態の調査では、5~14歳の子供の19%に歯肉の炎症状態があり、約17%に歯石があったと報告されています。
思春期に歯肉が一時的にはれたり、少しの刺激で歯肉からの出血があったりする症状はほとんどの場合、思春期性 歯肉炎と考えられます。
歯肉炎の主な原因は歯垢(細菌の塊)の蓄積で すが、思春期にはホルモンの分泌が増え、特に女性ホルモンは歯肉の炎症を助長したり、ある種の歯周病原因菌の増殖を助けたりするといわれ ています。
しかし思春期性歯肉炎は男子にも多くあるので、この時期に 歯垢が蓄積する生活環境が問題となります。
思春期の子供はクラブや塾で忙しく、また、歯垢を形成しやすいファ ストフードや菓子類を食べる機会も多いようです。
昼間は口腔清掃(歯磨きなど)をする機会も少なく、家庭での口腔清掃もこの時期には本人に任せられているでしょうから、専門的な指導を受けていないと、おろそかになる傾向 にあります。
思春期の歯肉炎は口腔の清潔が保たれ、必要であれば歯石を取れば、 ほとんどの場合問題なく健康な状態を回復します。
しかし、思春期の子供でもまれに早期発症型歯周炎(侵襲型歯周炎)と呼ばれる、大人と同じように歯を支えている骨にまで炎症が影響しているようなケースがあります。
もし、この型の歯周炎であれば、出きるだけ早く専門的な治療 を受ける必要があります。